ドイツ在住 マルカの部屋

時にしょっぱい海外生活を楽しく乗り切るブログ

海外で暮らす子どもの日本語強化術 その①

前回は、「ハーフとして生まれただけではバイリンガルには育たないっぽ」という記事を書きました。そして、息子の日本語力強化のため、我が家が実践している以下5つの試みをご紹介しました。

 

  1. 日本から絵本を持ち込み、読み聞かせを日課に。
  2. 日本語の動画サービスを利用。
  3. 日本の月刊幼児教材を利用。
  4. 「母親(私)との会話は日本語」を徹底。
  5. 年一度は日本へ帰国。2ヶ月など長期滞在する。

marca.hatenablog.com

 

今回からは、その一つ一つについて、詳細を述べていこうと思います。

 

本日は1つ目。「日本から絵本を持ち込み、読み聞かせを日課」。

 

 

中古絵本のネット購入がおすすめ

絵本が子どもに与える良い影響についてはあちこちで語り尽くされていて、今さら私が説明するまでもないでしょう。しかし、海外に住んでいると、日本語の絵本にアクセスするのはそう簡単なことではありません。大都市であれば日本人会があって、そこに図書館が併設されていることもありますが、そうした施設が近所にない方も多いと思います。(我が家も田舎在住です)

 

そういうわけで、私は一時帰国した際、大量の日本語絵本を日本からドイツへ郵送しました。

 

私が子どもの頃、母が私たち姉妹のためにまとめ買いした約100冊を、妹と50冊ずつに分けたもの(妹にも子どもがいる)。それに追加し、自分で購入したもの120冊、計170冊ほどです。

 

しかし絵本というのは、揃えようと思うと値が張るもの。1冊1,200円くらいはするから、100冊揃えようと思ったらそれだけで12万円の出費です。私の母は貧乏なのに、30数年前無理をして私たちのために絵本を揃えたそうな。(「高かったわ〜」と、母。)私たちが大人になった後も捨てられずに孫のために保管していたのは、その高額さゆえでしょう。

 

しかし時は令和。現在では古本がネットで安く売られています。私は古本に抵抗がないので、こちらのお店でまとめ買いをしました。「ガーデンブックス」さん、めちゃ良かった。

 

www.gardenbooks.shop

 

単品購入も可能ですが、25冊や50冊といったまとめ買いも可能で、50冊セットなら1〜2万円で購入できます(新品なら6万円程度!)。送料も無料。また、「中古」だというので使用感のあるものを想像していたのですが(それでも構わないと思っていた)、めちゃくちゃ状態の良い本ばかりで驚きました。出版社宛のお客様アンケートハガキが挟まっている本も多く入っており、中古というより新古品…?

 

それから、こういうまとめ買いって、自分では選ばない本を購入できるのがすごく良い。とてもバランス良く、様々なジャンルやテイストの絵本をおり混ぜてくださっていたので、幅広い世界を息子に見せてあげられるのが親としては嬉しいです。(そして私自身も、未知の世界との遭遇が楽しい)

 

特別郵袋印刷物なら、絵本を安く郵送できる

海外居住者は、絵本を買って終わりではなく、これをどう居住地へ運ぶかという問題がありますよね。海外だと送料も高額になるので、少しでも抑えたいところです。

 

そこでおすすめしたいのが、郵便局の「特別郵袋印刷物」扱いで発送する方法。

 

www.post.japanpost.jp

 

普通に送るよりも安く、大量の印刷物を送れます。例えば、30kgの書籍を普通に船便で日本からドイツへ送る場合15,900円かかるところ、「特別郵袋印刷物」扱いなら13,450円と、2,500円ほどお得です。上記の郵便局サイトで、重量と国を入力すると料金と日数を計算してくれるので、興味のある方は試してみてください。

 

ちなみに、我が家が実際に日本からドイツに170冊(約50kg)の絵本を送るのに要した送料は23,000円程度、日数は3ヶ月でした。

 

我が家の本棚の総額

こちらが、我が家の子ども用本棚なのですが、この量の絵本を揃えドイツへ発送するのにかかった総額は、以下の通り。(ただし、真ん中の一段はドイツで入手したドイツ語の絵本なので、こちらは無視してください)

 

絵本120冊購入……約30,000円

絵本50冊譲り受け……0円

送料……約23,000円

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合計)約53,000円

 

これを高いと考えるか安いと考えるか…。

 

日本語教育において、絵本購入の投資効果は抜群!

私はものすごく価値ある5万円だったと感じています。母の時代のことを考えれば圧倒的に安いし、すぐ手の届く場所に日本語の絵本があることで、息子と日本語の距離がとても近いのが見ていて分かります。海外にいながらこの環境を作れたと思えば、5万円は高くない。

 

こんなドイツのど田舎で暮らしていて、日本語を使う人間は母親ひとりという言語環境にもかかわらず、ドイツ語と同等レベルの日本語を息子が身につけられているのは、間違いなく絵本のおかげです。

 

我が家では息子が赤ちゃんの頃から読み聞かせを日課にしてきました。その時期には読み聞かせをしていても反応が返ってくるわけでなし、「こんなことしていて意味あるのかな」と思ったりもしました。ですが、言葉を喋り出す頃になって口から飛び出す日本語は、絵本で読み聞かせた表現ばかり。子どもは黙っているように見える時期でも、読み聞かせたものを自分の中に蓄積しているんですね。そしてある日突然それが爆発して喋り出す日がやってきます。

 

これから海外育児をされる皆さんには、ぜひ、絵本の購入をおすすめしたいです。