ドイツ在住 マルカの部屋

時にしょっぱい海外生活を楽しく乗り切るブログ

【提案】「住む部屋でパートナーを決める」って、どう?

最近、アパートの下階に新しくご夫婦が引っ越してきました。バーバラとウーべという、50〜60代と思しき、感じの良いお二人。

 

そのバーバラが今日うちを訪ねてきて、「ねえちょっと手伝ってもらえないかしら」と。何かと思って下へ降りてみたら、家の中に運び入れようとしたソファがドアに引っかかって動かなくなっている。これを動かすのを手伝ってほしいとのことでした。

 

もちろん快く引き受けた後、図々しくも「ねえ、お家の中見せてもらってもいい?」と頼んでみたら、こちらも快く引き受けていただけました(笑)。

 

日本のマンションて、だいたい間取りが決まっていますよね。玄関があって、廊下があり、その左右に寝室と洗面所、突き当たりがリビングというのがお決まりだと思います。各部屋は最初から用途が決まっていて、例えば「寝室をリビングとして使う」という人は、まずいまい。

 

しかしドイツのアパートというのは、そういった型がありません。なので、どの部屋をどういった用途で使うのかは、住人次第。そういうわけで、同じ間取りの家を他の家族はどんなふうに使っているのか、ものすごく興味がありました。

 

案の定、バーバラたちは私たちとは全く違う部屋の使い方をしていて、更にドイツのアパートは賃貸であっても改造が許されているので、我が家とは同じ間取りと思えない表情のお宅でした。

 

いやーそれにしてもセンスを感じるインテリアだった。私が好きなのは、モデルルームのような部屋ではなく、程よく生活感がありその人らしい味が滲み出ている部屋なのだけど、彼女の部屋はまさにそんな部屋でした。アート作品がたくさん飾られていて、ちょっと映画セットみたいな雰囲気のあるお家。

 

ドイツは、食べ物は不味いしファッション感度の高い人もあまりおらず、「衣」「食」に関してはさっぱりなのだけど、「住」にはこだわりを持つ人が多い。どのお家を訪ねても自分のスタイルがあり、そしてそれがどの家とも違う。住まいへの深い愛情が感じられて、本当に素敵です。

 

私、人の住まいを見るのがすごく好きなんです。ちょっと嫌らしい趣味だろうか(苦笑)。

 

ファッションなら、プロの手を借りて次の日から大きくイメチェンすることもできます。でも住まいはそうはいかない。一朝一夕ではひっくり返せない人生の蓄積がそこにあるから、部屋を覗けばその人の価値観が分かる気がする。部屋は嘘をつけません。

 

NETFLIXに、容姿を見ずに会話だけでお見合いをしたカップルたちが、結婚に漕ぎ着けられるかを検証する、「Love Is Blind」という実験番組があります。

 

が、私だったら、「容姿も見ず、会話もせず、その人の暮らす部屋だけを見て相手を選ぶ」というマッチングをやってみたい。部屋を見れば、かなり高い成功率で、自分と相性の良い相手を選べそうな気がします。

 

結婚相手を見定めようとしている方は、「相手の部屋」を一つの重要参考情報とするのもアリかも。部屋って、その人自身だと思います。