ドイツ在住 マルカの部屋

時にしょっぱい海外生活を楽しく乗り切るブログ

海外で暮らす子どもの日本語強化術 その④

「海外に暮らす子どもの日本語力を育てる」シリーズ、第4回目です。

 

先日の記事で、息子の日本語力強化のため、我が家が実践している以下5つの試みをご紹介しました。

  1. 日本から絵本を持ち込み、読み聞かせを日課に。
  2. 日本語の動画サービスを利用。
  3. 日本の月刊幼児教材を利用。
  4. 「母親(私)との会話は日本語」を徹底。
  5. 年一度は日本へ帰国。2ヶ月など長期滞在する。

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今日のテーマは、4つ目の「母親(私)との会話は日本語」を徹底。です。

 

私以外に日本人のいないこんなドイツの片田舎に暮らしながら、息子がなかなか良い感じに日本語を習得できている大きな要因の一つに、私のドイツ語レベルが相当低いということが挙げられると思います(哀)。

 

ドイツ語の堪能なママ友がいるのですが、その息子くん(5歳)が一切日本語を話そうとしないといつも嘆いていまして。ママの方も面倒くさくなって、ドイツ語で話しかけちゃってる。

 

こういうパターン、片親がドイツ語達者な外国人のご家庭に多いように思います。私からすれば、我が子に対してまで外国語が出ちゃう、その語学力マジすげーよって感じなんですが…(羨望)。

 

ただ、やっぱりこういうご家庭だと、子どもはバイリンガルには育ちにくい様子。子どもにとっては母語であるドイツ語の方が楽だから、母親もドイツ語を話してくれるのならわざわざ外国語を学ぶ必要はないのです。

 

我が家では、「ドイツ人の父親とはドイツ語で」「日本人の母親とは日本語で」を徹底しています。息子が私にドイツ語で話しかけてきた場合は「え?何言ってるかお母ちゃん分からん」と無視。

 

日本語の中にドイツ語単語を混ぜないようにも気をつけています。私もドイツ語が苦手とはいえ居住歴は数年となりますから、全くドイツ語を知らないわけではない。なので「Jacke(上着)脱いで〜」とか「Heizung(暖房)つけて〜」とかついつい言ってしまいそうにはなりますが、おそらくこれではどれが何語か分からなくなると思います。

 

ちなみに英語由来の外来語も、日本語が存在するのであれば、できるだけそちらを使うようにしています。ミルクではなく牛乳、キッチンではなく台所、ママではなくお母さん。

 

あとは、日本語の使い方が間違っていたり、日本語の単語を知らないがゆえに一部ドイツ語を混ぜて使っていたら、すかさず、でもさりげなく訂正します。

 

息子「あそこに女の子が二匹いるね!」

私「ホンマやね!女の子が二人いるね!」

 

息子「今日、幼稚園のみんなとSporthalleへ行ってんで!」

私「へ〜!みんなで体育館へ行ったんや!楽しかった?」

 

みたいな感じ。

 

こんなふうに生活していたら、私には一切ドイツ語で話しかけてこない子に育ちました。ドイツ人の夫と私と息子の3人で、ひとつのトピックについて会話をしていても、夫に話しかけるときはドイツ語で、私へは日本語へと瞬時に切り替えをします。分からない単語が現れない限り、ドイツ語と日本語を混ぜて話すこともありません。

 

ちなみに、我が家では夫婦間の会話は主に英語なのですが、夫婦間で使っている言語はさほど息子に影響を与えていない様子。毎日英語を耳にしている割に、ほぼ理解していません。やはり言語の習得においては音を聞かせているだけでは不十分で、本人に対して話しかけることが重要なのでしょうね。不思議です。