海外で暮らす子どもの日本語強化術 その⑤
「海外に暮らす子どもの日本語力を育てる」シリーズ、第5回目(最終回)です。
先日の記事で、息子の日本語力強化のため、我が家が実践している以下5つの試みをご紹介しました。
- 日本から絵本を持ち込み、読み聞かせを日課に。
- 日本語の動画サービスを利用。
- 日本の月刊幼児教材を利用。
- 「母親(私)との会話は日本語」を徹底。
- 年一度は日本へ帰国。2ヶ月など長期滞在する。
今日のテーマは、5つ目の「年一度は日本へ帰国。2ヶ月など長期滞在する。」です。
コロナ禍となって早2年半。「もう何年も日本へ帰っていない…」という海外居住者の嘆きがあちらこちらから聞こえてきますが、私はといいますと、なんだかんだで毎年日本へ帰国しておりました。
めちゃくちゃ面倒臭い手続きが数多くあったけれど、なんつーか万障繰り合わせの上帰ってた。だって1年以上日本の空気を吸えないなんて、私にとっては死活問題ですよ…。PCR?受けますとも!2週間の隔離?待ちますとも!帰りたい一心で、どんなややこしい手続きも乗り越えてきたんですね。いやーまじ必死。。。
ここまで血眼になって帰国していたのは、もちろん私が日本を好きすぎるというのもありますが、息子に日本を体験させたい、幼いうちに日本語にどっぷり浸からせたいという思いもありました。
周囲のママ友たち曰く、やはり小学校へ入るとなかなか長期では帰りづらくなると。しかし、学校へ行き始めればどんどんドイツ語が強くなるはずだから、それまでにしっかり日本語を強化しておきたいと思ったわけです。
これまで本やら動画やら色々とご紹介をしてきましたが、やはり「実際に日本で生活してみること」以上の教材はない。更に、お友だちや親戚の子どもなんかがいれば尚良し。子どもは子どもから言語を学ぶんですよね。
私は帰国の際には、幼稚園の一時預かりを利用したりもしています。給食費込みで丸一日2,500円程度で預かってもらえ、様々な体験ができたりお友だちと遊べたりする。親もその間色々と用事ができるので最高です。
そんなわけで、我が家は子どもが未就学児のうちはできるだけ長く日本に滞在しようと考えていて、一度帰れば2ヶ月は居座っています。「アンタ1年の1/6もここに居るのね…」と、両親からは心底嫌がられていますが。。
2ヶ月も日本語環境に浸かると、ドイツに帰った後2,3日は父親と上手くドイツ語で会話できないくらいに仕上がります。子どもの適応力ってスゴイ。(あ、ちなみにドイツ語はすぐに戻ります。ご安心を。)
以上が、我が家が息子4才時点で実践している日本語教育でした。
今のところ、まずまずバイリンガル教育が上手くいっているとはいえ、本当に大変なのはもっと成長した後なのでしょう。成長してからも自ら学ぼうと思える”自走力”を付けるために、幼児期には日本語に対するポジティブな感情を育てたいと思っています。